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スイカ写真の裁判

料理家がテキストに載せるために撮ったスイカの写真と、その後に別の写真家がカタログに載せるために撮った写真が似ているということで、料理家が裁判を起こしたという事件である。写真はどちらも似たような構図で、背景色など色の使い方も一緒である。唯一異なっているのは、6切れのスイカの向きが違うことだけである。原告は訴えに対して、スイカの並べ方はありふれたものであるから著作物ではないと反論した。 この問題から考えなくてはいけないのは、どの程度までなら似ているものを作ることが許されるのかという問題である。

『どこまでもいこう』

服部克久作曲の『記念樹』が、小林亜星の『どこまでもいこう』と似ていると小林氏が指摘し、裁判で争った事件である。裁判は服部氏の敗訴に終わったが、スイカ写真事件と同じようにどこまで似ているのが許されるのかという問題を提起するきっかけとなった。