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著作権はなぜあるのか

著作権は何の目的で作られたのかということに対する意見は様々あるが、主だって挙げられる目的の一つが「創作したものを、許可なしに他人が真似したり、利用したりしないようにするのが当たり前だから」というものである。そして、著作憲法の冒頭にあるようにもう一つの目的があり、それは「文化の発展に寄与すること」である。著作権はよりよい環境で、人間が芸術活動を行っていけるようにするという文化振興の役割を担っているのである。

実験的な権利

著作権は、海賊版や模倣作を違法とすれば、クリエイターの創作意識が高まり芸術の振興に繋がるのではないかという仮説に基づいた大きな試みである。もしかすると、著作権がない環境の方が芸術の新興に向いているという可能性もあるが、海賊版を放置するとデメリットが大きい現代だからこそ、試みられている権利なのである。