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表現とアイディア

著作物におけるアイディアと表現の区別は、複雑で難しい問題である。例えば、誰が使っても同じような表現になってしまう、というようにアイディアと表現が直線上にある場合、その表現はアイディアとして扱われることになっている。現代美術の分野には、それに問題提起するような作品が数多くある。具体例を挙げると、カーリン・ザンダーの『磨かれた鶏卵』は卵を磨くというアイディアがそのまま美術的表現になっている作品であり、マルセル・デュシャンの『泉』は男性用便器をそのまま作品にしたものである。

作風の模倣

アイディアを自由に使って良いという考えの中には、作風を模倣しても良いということも含まれている。作風の模倣はパスティーシュと呼ばれ、著作物のパロディをするときに用いられたり、著作物に影響を受けてオマージュ的に用いられることが多い。